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書と篆刻

学生時代に、銀座・ポケットパークのパンフレットに載っていたものです。「木」と書かれたこの書が私は好きで、後生大事に取っておきました。この「木」の文字からは、木が持つ本来の生命力としなやかさと優しさが感じられます。「書」は、変化の少ない静的な空間を、緊張感のある動的な空間に再構成する芸術なのですね。


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嘉家・美しい家
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この春、韓国に訪ねた時に偶々出逢った篆刻のartist 文丁 金泰完の作品です。篆刻も文字の様々な特性の中でも絵画的な造形性を極大化させ、字画と字画、線と線、点と点を自由に再構成して新しい造形文字を作り出し、空間を新たに配分させています。

書も篆刻も、通常の絵画とは異なり、文字の利用を優先する視覚芸術です。決して激しさがあるわけではない静的な文字の中に、言葉を超えて、国も超えて、その作者が伝えたかった何かを感じ取る事が出来ることを、改めて考えさせられます。
# by atelieryou | 2005-06-14 18:16 |

静岡・沼津で木造住宅を中心に設計監理しています。

by atelieryou
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