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JIA静岡・設計コンペ 日本基督教団・掛川教会の表彰式

d0067498_19251911.jpg 11月27日、日本基督教団掛川教会で、JIA静岡の設計コンペティションの表彰式が行われた。
実施設計コンペで最優秀賞をいただき、設計者としては本当にうれしい。設計している間は、正直、何度もくじけそうになった。私自身からも、周囲からも様々な案が出てきた。これはイメージとは違う、コンセプトとも違う、これでは使い勝手が悪い、なんか気持ち悪い空間になる。私など相当に口が悪くなった。
出来た案は、オーソドックスな案のような気もしたが、私なりに何度も熟考を重ねた結果で、協力してくれた仲間から「高島ワールド」だと言われた。
その案が多くの人に受け入れられたことが本当にうれしい。
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 私は今まで様々なコンペに出してきて、連戦連敗続きで、内容も結果も自分でも納得していた。しかし、コンペの設計をしている時はだれしも最優秀賞を取ろうと思って、必死になって望んでいる。だから落ちた人の悔しさも十分に解る。また、JIA静岡の実行委員会のメンバーは、皆、設計者だがコンペに参加することはできない。

d0067498_1950937.jpg 誰もが参加できる設計コンペは、当たり前のようで、実は、役所が行う実績主義のコンペとは違い、大きな意味を持つ。JIA静岡の公開コンペは、誰に対しても公平で、透明性がある。そして設計者をただ純粋に「建築の設計」に向き合わせてくれる場である。そして掛川教会も、敢えて信者による会堂の建築設計をあきらめ、より広くの建築家に、このような貴重な場を与えてくれた勇気に感謝する。

 私達設計者スタッフは、多くの人の、それぞれの熱い想いをしっかりと受け止め、皆さんの想いに答えるためにも、よい教会堂、よい建築をつくっていかなくてはならない。
by atelieryou | 2011-11-30 20:14 | 設計

伊東のまち

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新しい住宅の設計が、伊東で始まる。私は、何故か伊東には縁があり、仕事の依頼が比較的多い。この家は、伊東の中心市街地に建つ家の建て替えである。今までは伊東と言っても、施主は首都圏から転地してくる人が大半であった。
これから設計する家の家族は、根っからの伊東の人で、打ち合わせを重ねる度に、伊東のまちの文化に触れ、考えさせられることが多い。
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お風呂は基本的に小さくてよいそうだ。元々は古い家でも自宅にお風呂がないという。理由は市街地には住民が入れる伊東温泉の銭湯が7箇所もあるからだ。入浴料は70円。しかも温泉。お風呂好きの私としては羨ましい限りだ。
 
 家も町に開かれた、人が気軽に寄れる家がよいという。
私も我が家では商売をしていて、プライバシーがないことが子供心に嫌で仕方なかった。伊東の家でもそうであったみたいだが、やはり個人のプライバシーよりも、人が気軽に来てほしいという。建築とまちが繋がり、拡がっていく理念で家をつくりたいと言われる。
理想はその通りだが、個人が優先される現代においては、なかなか、そこまでの気持ちに持っていけない。
「まちが人をつくり、育てる」という理論が、伊東のまちでは実践されている。素晴らしいことだと思う。
設計者は施主によって育てられると言うが、私は打ち合わせの度に、施主から大切なことを勉強させてもらっている。
by atelieryou | 2011-11-03 14:25 | 地域

JIA静岡 日本基督教団掛川教会教会堂 設計コンペ

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 JIA静岡主催の公開の設計コンペティションが行われ、10月31日発表になった。何と実施設計コンペの最優秀賞をいただいた。建築家、設計者として、無の状態から生み出される設計コンペにおいて評価されたことは本当にうれしい。
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何時も設計者としてコンペに望む時は、ギリギリまで自分が追い込まれる。
本当に苦しい。
自分の設計力との闘いで、いつも完成した図面を見て、「どうして上手く表現できないのだろう」と提出する前から反省したり、結果発表では施主や主催者が望む要望と、自分自身の視点が違うことに気付かせられることが多かった。連戦連敗で、その度に反省し、当分はコンペは遠慮しようと思いつつも、公平に設計を評価してくれる公開コンペがあると知ると、私は苦しくて、大変だとは知りながらも、設計者として自分をあきらめることは出来なかった。
様々な立場の人がアトリエ結の設計に協力してくれた。東京の設計事務所時代の同僚をはじめ、静岡県の構造事務所、設計に合せて工事費を計算してくれた者、模型を作ってくれた若い大工さん達、学生時代の友人であるパース屋、そして家族。みんなの協力があったらこそ、建築はバランスよく纏まる。
ただし、設計している最中は、皆、ギリギリまで追い込まれるので、かなり過激な発言も出てきてしまう。もう嫌だと思いながらも、あきらめずに一つの目標を目指して、つくり上げていく。
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私は、友人からの電話で、自分の受賞を知った。みんな、自分のことのように喜んでくれたことが、さらにうれしかった。
私を設計者として選んでくれたは、掛川教会の皆さんをはじめ、コンペの実行委員の皆さんにも感謝したい。
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地方における公開コンペは正直珍しい。大きな仕事は何故か首都圏の設計事務所か、大手組織事務所に設計委託されることが多い。
本来は出来るだけ近い地域の建築家が責任を持って、その建築を見守るべきである。特にアトリエ結のような小さな事務所では、実績もないため、ステージに登ることすらできない。

今回、地方の小さい事務所でも、必死で取り組めば、よりよい建築ができる可能性を持っていることを、社会的に課題として投げかけ、何よりも地域にいる建築家や設計者も、がんばれば機会が与えられるという勇気を与えたコンペだと思う。
私自身は何よりも建築の設計とは何かという、基本であり、難しい課題に向き変える、「建築設計」を生業にする者が純粋に原点に戻れる場所や機会を与えてくれたことに感謝している。
前回の時も思ったが、掛川教会の設計コンペにおける社会的な功労者は、JIA静岡のコンペの実行委員会の皆さまであり、特に鳥居久保会長だと思う。自分自身が設計できる立場でありながらも、他の設計者が設計に向き合える機会を与えてくれたのだから・・・
私は、多くの皆さんの思いや願い、社会への問題提起を具現化するためにも、人の心に響くような教会堂の空間で、多くの人に愛される建築をつくり出したい。
これが私に与えれた仕事なのだと改めて自分自身に言い聞かせている。
by atelieryou | 2011-11-01 19:05 | 設計

静岡・沼津で木造住宅を中心に設計監理しています。


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