カテゴリ:住まい( 25 )

アトリエ結の応援団

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 一昨日、伊東の人から「家の建築」についての問い合わせの電話があった。
ここ数年、伊東市内のお店や家を見て歩いていて「植松雑貨店」がよいな~と思っていたそうだ。

そこで、設計したアトリエ結に連絡があったが、「設計事務所が入った家づくり」について、理解が出来ない面があり、お金との問題もあるが、なかなか一歩踏み出す勇気がないようだった。

昨年は、私がどうしても設計に携わりたい「地区センター」の設計があり、私は設計に膨大な時間を掛けてしまうため、どうしてもアトリエ結のHPの更新は後回しになってしまい、11か月も更新していない。
日頃の情報発信のなさを反省していた。

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今日、その人が改めて「植松雑貨店」を訪ねてきたそうだ。
また、雑貨店の近所にある、アトリエ結の設計の「川奈の家」のお姉さんの家に行き、妹さん家族とアトリエ結の家づくりについて熱く話ってくれたそうで、明日は「川奈の家」を見学するという。
私が不在のところでも、施主の皆さんが家族ぐるみ近所ぐるみでアトリエ結を応援してくれて、本当にありがたい。
施主の好意を無にしないように、私は私で家づくりのついてHPを更新し、何よりも「よい設計」をするように常に心掛けていかなくてはならない。

by atelieryou | 2017-05-27 16:57 | 住まい

家祓い

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静岡・手越の家のリフォーム工事を始める前に、「家祓い」が行われました。
リフォーム工事前のお祓いは私にとって初めての経験でしたが、神社の神主さんが、静岡・浅間神社であったからかもしれませんが、大変丁寧で驚きましたし、「お祓いをしていただいて良かった。」という気持ちにさせてくれました。
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お恥ずかしながら無信心の私でありますが、ふと思ったのは、沼津地域では大きな行事の節目、七五三、車のお祓いなどは何故か「三嶋大社」でお祓いをしてもらいます。
知らず知らずのうちにある、その地域が生みだす土着文化なのかもしれません。

アトリエ結として静岡市での仕事は始めてです。
三嶋大社の近くにあるアトリエ結が設計した家を気に入ってくれ、三島の建主さんの紹介でお願いされた設計監理です。
これからもつながっていけるように、一つ一つ仕事を丁寧にしていきたいです。
by atelieryou | 2014-06-26 22:30 | 住まい

職人

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私の設計監理の仕事を請けてくれる工務店は、何故か今も手刻みの加工の仕事が多い。
今日は、大工さんの加工場を訪ねた。
ここ一か月、夜遅くまで刻みをしてくれているというか、木組みの家はどうしても手間が掛かる。
私たちは工期を気にするが、職人は「佳い仕事」をしたいという気持ちが強い。
「この家で、そんなに急いだ仕事はできない。」ときっぱり言われたその眼は、差し迫った力があり、私はある意味、感動した。
職人の目だった。
私は工事を仕切る工務店の監督もやはり職人だと常々思っている。
そういう私も、現場の人に、「髙島さんは建築設計という名の職人だよね」と言われる。
確かにそうなのかもしれない。
日々の何気ない会話だが、そんなモノづくりの気質が日本の文化のような気もする。
by atelieryou | 2014-05-10 16:49 | 住まい

林芙美子邸の見学記

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3月4日

新宿区の特別公開による見学会があり、「放浪記」「浮雲」で筆者である林芙美子さんの自邸を見学した。


昭和16年に完成した家であるが、林芙美子さんの拘りと、建築家・山口文象さんの設計の良さが、70年を経た今でも冴えわたった穏やかな素敵な家であった。


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林芙美子さんの執筆に「昔の家」があり、その中で自身がこの家について書いている。

居心地よく暮す家というものは、どんな贅沢もいらない。

人に見て貰う為の家よりも、住み心地のよさと言うものが根底なのだと、巴里から戻って、私は小さい日本の家と云うものを考え始めた。

林芙美子さんは京都にも何度も足を運び、様々な想いを建築家に話したのだろう。

私はこの家を見学して、山口文象さんの総合的な設計力に感激した。



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多分、辻褄が合わない、溢れんばかり熱い想いをしっかりと受け止め、建築美・構造・機能を見事に調整し、
施主の想いを形に変えている。

そして建築関係者ならば解かると思うが、見事に綺麗に納め、お仕着せでない品の良さと、建築家の心意気をどこかに感じてしまう。


よい日本家屋の見学ができ、また自分を鼓舞できる。
by atelieryou | 2013-03-05 16:31 | 住まい

伊東・街なかのいえ

 伊東の家が完成した。
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 訪れる人が口々に言うのは、町並みに馴染んでいる。しかし、どこか品よく、感じがよい。
中に入ると、「わぁ~」という強烈な印象よりも、「心地よい」という。みんな、長居がしたくなるいえだという。
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この家の施主にとっては、それは「最高の褒め言葉」で、自分がつくりたかったいえになったと話してくれた。
私は設計者として、住まい手や近所の人達に、そのように感じ、考えてもらえたことうれしい限りだ。

この家は、伊東市の中では比較的街なかにあり、かつ国道に面している、古くからのまちである。
自己主張というよりも、まわりと溶け合いつつ、近隣の人が気軽に集まって来れる家、お店にしたかった。
同時に、見えない部分でも、しっかりデザインされた家。
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2世代前から伊東の街のテーラーとして、使われてきた足踏みミシンや表面を削り直した裁ち台が、今後も使われ続けていく。
単にノスタルジックな想いではなく、「よいものは長く使えるし、便利なのだ」と改めて気付かせてくれる。

お店のOPENは、伊豆の山々の花の咲く頃になる。
by atelieryou | 2013-02-01 00:43 | 住まい

中規模な津波被害を想定した家

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2011年2月後半に、沼津市千本港町の施主から木造住宅の設計の依頼があった。

その後間もなく、3月11日の東日本大震災が起こった。沼津港近くのこの家にも、避難勧告が出された。

数週間後、東海大地震が起こると、沼津市沿岸部には、駿河湾の中では最大級の津波が来ると言われていた。

群馬県で生まれ育った奥さんは、家を建てることにナーバスになっていた。

ただ、ご主人は、生まれた時からその地で育ち、ご両親、祖父母も一緒に暮らしていたこの地を、簡単に離れることはできないと言った。

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私も先祖代々住み続けてきた、海辺のまちの良さも悪さもよく知っている。

ご主人の気持ちは痛いほどよく解かる。

どう知れば、家族みんなが心地よい暮らしができるか?

どのような家が望ましいのか?

何度も何度も考え続け、東北の震災被害の住宅相談にも出掛けた。

ニュースには取り上げられていない、中規模な津波被害の家の調査と建物補強の設計アドバイスをした。

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現地でみてきた建築知識をまとめると、それは常に教科書で設計の注意点として指摘している内容が殆どであった。

まずは教科書や静岡県の構造指針にのって、設計をすすめること。

細かいことでも、苦にせずに取り組むこと。

場所柄、液状化の検討を行い、様々な角度から検討する。

地盤は盛土ではなく、基礎を高基礎にして、人がメンテナンスできる床下を作り出すこと。

更には、万が一、床上浸入になっても、床の断熱材を簡単に外して、床下・床上を乾かせば、元に戻るように、1階部は下地材も含めて無垢材採用した。

津波被害を考慮して、1階部には、掃出し窓を設けていないが、圧迫感のない、心地よい空間ができ、外ともつながっている大らかさを出すこと。
単に窓の少ないシェルターにしない。

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何より家を小さくコンパクトにまとめ、出来るだけコストは掛けず、大津波がきた時は「逃げる勇気」を持てる家にしたいと、何度も何度も話った。

ただし、コストは出来るだけ抑えながらも、平常時は心地よく、家族が仲良く暮らせる家であることは大前提である。

隣に住むご主人のご両親も、子供たちも皆、笑顔で一杯になっている。

群馬に住む奥さんのお母さんや姉弟さんたち家族も、この夏、沼津を訪れるそうだ。
by atelieryou | 2012-08-16 21:09 | 住まい

13年の経過

d0067498_0305038.jpg 今日は、私が独立してはじめて設計を依頼された西伊豆町(旧・賀茂村)の施主の奥さんと次女の娘さんが、我が家を訪ねてきてくれた。
当時、幼稚園の年少だった彼女も、高校2年生になったそうだ。子供の成長を早く、もう13年も経つという。

独立した当時は、打ち合わせも実家の座敷を借りて、和室での打ち合わせだった。
血縁、地縁、知り合いでもなく、ただ純粋に私が考えて書いたPLANを気に入ってくれ、まだ独立しての実績もない私を信頼して設計監理を委託してくれた。
本当に設計者冥利に尽きる。

この施主と話す度に、私は初心に戻れる。
よい家を作ろう。
素直な気持ちを持ち続けよう。
細く長くだが、これからも家づくりにも、人にも繋がっていきたい。
by atelieryou | 2011-07-28 00:43 | 住まい

海辺の家(津波に対しての防御をどのように考えるか?)

 東日本大震災から四ヶ月が経った。津波の脅威、自然の力の大きさを改めて知った日である。
しかし、この震災も少しずつ人々の意識から薄れていくだろう。
ただし、駿河湾の沿岸部・沼津に住む私にとっては、建築とまちづくりの考えに大きな課題を投げ掛けてくれた。
特に木造住宅は、今回の津波の被害では、津波と共に、街を壊していく凶器になってしまった。
木造建築は沿岸部の建築としてはふさわしくないのか?何度も何度も考えたが、木造建築は海からの塩害には強い建築である。また湿気等にも調湿機能がある優れた建築で、人の生活する住宅としてはよりよい工法だと思う。
この四ヶ月の間、沼津・千本港町の家では、今だからこそ、逆に「本来、住宅はどうあるべきか」を私なりに考え抜いた。
できるだけ小さな家で豊かに暮らすこと。それは金額的にコストを抑えるという面もあるが、但し基本性能は損なわない地震の揺れに対してはしっかりと対応できる家。
大地震が起こり、大津波が来ると予測された時は「逃げることができる」
けれども、中規模な津波で被災した場合、修復可能な家にする。これは北茨城市の沿岸部の現地調査して考えたことである。
また、この家は、地震や津波以外にも、厳しい建築条件がある。周囲を建物で囲われ、その場所には陽の光が入りにくい。周囲の家はみな盛土してあり、地盤が高い。
設計者としてこの2ヶ月、考えに考え抜き、先週、自分自身が「これだ」と思えるプランが出来上がった。
施主も希望が詰まったプランになったようだ。
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自分で自分のことを褒めるのも手前味噌であるが、やはり建築は小さな住宅でも、設計者にしっかりと設計を依頼して家をつくるべきだと思う。
設計している時は、自分自身が納得いくまで設計するには、かなりというか、相当に苦しい。
でも、これだと思える設計に出会った時は、本当の意味でうれしい。20年以上、住宅設計一筋であっても、「その場所、その家族にあった家」を見出すことは簡単なことではない。

今回の地震の建築被災で、内地でも大きな問題となっている液状化の検討もした。
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ボーリング調査をお願いした地質調査のデータでは、震度6~7クラスの350galでの検討(静岡県構造指針の液状化検討終局限界検討用)では一応安全となった。今回の地震波の500galでの検討も念のためにしたいと思う。
被災地に行き思うのは、中規模な被災地域での建築の被災した大きな原因は、設計時、施工時の基本的な設計の検討をしないためである。
私達は、この震災の建築の教訓を生かして、多少の手間はかかっても、しっかりと設計したい。

HPにも、この家の設計の進捗状況を記していきたい。それが私自身にできる震災復興であると思う。
by atelieryou | 2011-07-11 23:23 | 住まい

漆喰

d0067498_17591255.jpg6月17日、「伊豆大島の家」を、日本漆喰協会の人が現地調査してくれた。
伊豆大島は、塩害・強風・暴雨・湿気の多い島であり、建築的条件が厳しいが、内外共に本漆喰を使ってある。
三原山の影響からは島全体が湿気ていて、山の中腹では雨も降っていないのに一寸先が見えないほどの湿度の高さでありながら、この家の室内環境は、建主が「空気が違う」と自慢げに 話してくれたが、確かにさわやかで、湿気の多いこの時期でも木の床もサラッとして気持ちよい。
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日本漆喰協会の検査員の先生が、吹抜の壁を指差して「とてもきれいに施工できている」と褒めてくれた。
「下地には、ラスですね」と質問され、私は「ラスです。」と答えた。
「一般の人には解らないかも知れないけれど、やはりわずかな塗り厚の違いから生まれる深みがどうしてもほしくて、設計者として拘ってしまうのです。」
「それで正解なのですよ。自分たちプロは常にいろいろな壁を見ているので、一般の人には解らない差も表情を見ただけで解ってしまうのです。それに50年間はより快適な室内環境は保てます。」
ただし、外部壁で、隣地の間の谷になり、湿気が溜まりやすい箇所に、梅雨の時期にはカビが生えやすくなる。
建物になんら影響はないが、見た目上、気になる。協会の先生から、施主に対処方法を説明をしてもらった。


私は、改めて自然素材や伝統工法のよさを感じつつも、今の科学工業製品との表面的な差を考える。
そう思うと、施主の理解があってこそ、「ホンモノのよい家」が作り出せるのだと思う。
設計者の課題は尽きない。

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漆喰協会の検査員の先生を伊豆大島の宿泊先である「マシオ」まで送り、こちらの内部の漆喰壁も見させていただいた。
ここが伊豆大島なのかと思わせるほどのハイセンスな素敵なペンションであった。
メイン部分は職人さんが塗られた壁だそうだが、個室はオーナーが自ら工夫して塗り上げた漆喰であるそうだ。こちらも深みのある漆喰壁であった。
by atelieryou | 2011-06-18 23:49 | 住まい

6年経過した湖西の家&浜松エコハウス

6月12日の日曜日、沼津の施主を家族を連れて、6年経った湖西の家を訪ねた。
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 外部の左官の薩摩霧島壁の掻き落しの外壁に多少の雨シミはあったが、他の家と比べたら雲泥の差があるくらいきれいだった。
室内に関しては、床も飴色に変わり、砂漆喰もひび割れもなく、壁の色も完成した時よりも奥行きが出ていた。モザイクタイルが多く使われているが、これもきれいで、安心した。
住んでいる家族の日々の掃除の積み重ねから生まれるものである。楽しく素敵に暮らし、住んでくれている家を見るのは、設計者として本当にありがたい、うれしいことである。
前々からお互いに辛口のコメントを言い合う設計者仲間がこの家を見学すると、「奇を衒ったところがなく、さわやかな風が流れていくような、よい家だな~」と異口同音に褒めてくれた。
沼津の施主にも言われたのだが、建築家の作品的な部分は少ないが、「住みたい」と思う家だと話してくれた。
私も6年経って、改めてこの家の内部に入り、住宅建築設計の初心に戻れた気がする。

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帰りは、浜松市が建築・運営している「浜松エコハウス」を見学した。
断熱および建築的エコ技術などを見たが、設計者としてはすべてを鵜呑みにはできない。
偶々だったが、見学の案内を研修で会う人がしていたため、私はかなり突っ込んだ質問をした。彼はよく勉強していて、私が疑問だと感じる点を同じように思っていて、その上で自分ならばと・・・答えてくれた。
私も「私の設計ではこの仕様にしています」と話すと、周りにいた建築関係者の人達も「完璧ですね」と話してくれた。
それでも、彼も私も、「やはりケースバイケースで、その家にとって何が最適なのか?」を悩むと言い合った。
また現実問題として、建築・設備投資をした金額と実際の評価のバランス・費用対効果の問題もある。
それらもある程度解り、意義ある一日を過ごせた気がする。


それにしても浜松市という行政が主体となり、地場オリジナルのモデルルームを建設してくれることは、地元の設計事務所や工務店にとって「大きな力」となっていると思う。はっきりと見えないだろうが、市民の意識は少なからず違うものになると思う。

清々しさと勇気あふれる遠州の風が、世界の大企業に発展していく精神の基であると、西部地域の人達と接するたびに感じる。
by atelieryou | 2011-06-15 11:35 | 住まい

静岡・沼津で木造住宅を中心に設計監理しています。


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