カテゴリ:木の家( 17 )

職人

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昨日、8年前に完成した伊豆大島の家のメンテナンスに出掛けた。
同行した誰もが家に入った瞬間に、新築時よりもさらに良くなった木肌の深みと漆喰の壁の空気感を感じ取り、「いい家になったね~」と感嘆した。
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生活感あふれる大らかな家は、とても気持ちがよくて、何故か人を自然体にしてくれる。
住み込みで建築をしてくれた大工さんももう43歳となり、親方の跡を継いで社長となったが、誰もが直面する仕事のジレンマに悩んでいるという。大工ならば、木組みの家を作り、腕を磨きたいが、会社の経営もあるし、建て主への責任も職人への責任もあるという。
誰もが乗り越えないといけない壁ではある。
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ただ一般ユーザーがあまりにも「本物の家の良さ」を知らな過ぎる現実にも悩んでいる。また「本物の木の家」に関わりたいと言われた。
一方で私達設計者が生き残って行くためにも、「職人さんの技術」は残していきたい。
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昨年春から今も尚続いている、役所の仕事をはじめ、いろいろな雑用もあり、まずは自分の仕事を熟すためにHPの更新は中止していたが、また自分を鼓舞して住宅の仕事も頑張らないといけない。
by atelieryou | 2016-04-24 18:49 | 木の家

沼津・千本郷林の家のリフォーム

d0067498_144114.jpg沼津・千本浜公園近くの千本郷林は、かつては別荘地で、古き良き建築が多く残っている。

昨年お父様を亡くされ、高齢のお母様一人で生活させるのは難しいため、息子さん家族が同居するの耐震改修工事の設計を依頼された。

築45年の住宅ではあるが、丁寧に作られたお宅を壊すのは、設計者である私も「勿体ない」と思ったし、数寄屋のよい建築だった。

様々な面でバランスの取れたリフォームにするために、施主と建設的な話し合いを繰り返した。
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お祖母ちゃんにとっては住みながらのリフォームのため、かなりのストレスが掛かっていると思うが、第一期工事の完成時に各部屋にきれいに花を活けてくれた。
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どの部屋の花もそれぞれに違い、きれいである。
そんなお祖母ちゃんから、今日、現場に行った時に「新しくて住み心地が良いけれど、新しい部分もどこか懐かしい感じの残っていて心地よい。」と言われた。
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まだまだ工事は続くが、建築をよく理解している建て主のおかげで、よいリフォームとなりそうだ。
by atelieryou | 2015-11-14 14:55 | 木の家

職人の技術

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太陽山荘の食堂の工事。
太陽山荘の登録文化財としての評価が高い本館別館の改修工事をお願いした名匠の大工さん達が9年ぶりに集まって木工事を取り組んでいる。
仕事がきれいで工事が早く、機転が利く。
設計監理も毎日に現場に行かないと追いつかない。
上手い職人さん達の技術はよい刺激で、設計面でも勉強になる。
by atelieryou | 2015-06-08 23:24 | 木の家

伊東の家 手作り遮熱板

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伊東の家に、アトリエプラトーさんにつくって頂いたアイアンの薪入れ箱を持って訪ねた。

薪ストーブの暖かさには気持ちよい。
家族に想いが詰まった薪ストーブは成人したお子さんたちからご両親へのプレゼント。
この家の中心にある。

設計者として頑固な私。
薪ストーブの設置も建築基準法の告示を利用して、法を遵守して、遮熱板を設置した。
フレームはアイアンで作り、将来交換もできるように、遮熱板にケイカル坂を貼り、施主のタイルを自由に貼ってもらった。
施主のオリジナルなタイルが、木の家のアクセントになっている。

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「アトリエ結に設計を依頼して、『よいいえ』が出来たことは勿論のことうれしいが、設計中、建築中に様々な作家さん達、職人さん一人一人が素敵な人達に出会えたことが『幸せな時間』だった。」と話してくれた。

家づくりは一人ではできない。
一人一人の頑固な想いがあるからこそ、その積み重ねでよい家になる。

逆に私たちも、一生懸命な建て主の想いの深さを知っているからこそ、期待に応えたく、それ以上の成果をあげたくて、突き動かされている。
やはり私も職人なのかもしれない。
by atelieryou | 2014-12-01 00:16 | 木の家

伊東・城ケ崎海岸の家

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昨日、伊東の城ケ崎海岸の家の引き渡しをした。
伊豆箱根富士国立公園地域内の外構の植栽工事は来年1月の施工になるが、家は無事に完成した。やはり、うれしいことである。
振り返ると、設計の打ち合わせも現場も、いつも楽しくかった。
それは施主の家づくりへのこだわりと、話し合いが常に建設的であり、作り手の気持ちを理解してくれた施主の大きさによるものだと思う。
家づくりは大変だけれど、やっぱり楽しい。
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私は、静岡で一番好きな季節は冬である。
気温が低い日でも、冬の日の晴天の空と陽だまりは、何とも言えず暖かく、清々しく、ホッとする。
首都圏から移り住む家族にとって、静岡らしい、伊豆らしい家になったと思う。
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by atelieryou | 2013-12-15 18:44 | 木の家

結露をしにくい、快適な建築

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伊東・城ケ崎海岸の家が8月31日に上棟した。
昨日は、役所の中間検査。もちろん、問題なく合格。
逆に、色々と質問があった。
最近、役所への問い合わせ事項で、新築の家での「結露」が大きな問題になっているという。
この話は2年前に設計した家の建主から、世間では新築時の心配事項として結露の問題があると聞いていた。
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ただし、私が今まで設計した家では、結露のクレームはない。
理由は、出来るだけ無垢の木材等を使用して、設計においても小屋裏などにおける、隠れた部分での通気を考えているからだと思う。

今は、耐震、高気密高断熱が求められている。ある程度は当たり前の話。
但し、構造で合板等を使用した場合でも、外気との接する面の使用材料や空気層の厚みなど、本当に細かな部分で、設計者が適材適所に使用や設計を変えていく手間は、建築においては重要になる。
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写真は、掛川教会の礼拝堂の工事中。
この猛暑の中、工事中の礼拝堂の中でも、冷房が入っているように涼しく、かつ清々しかった。
本当に気持ちよい空間である。
天井の高さもあるかもしれないが、室内環境設計者のアドバイスを受けながら、天井の断熱や通気層が2重、3重になっているからだと思う。
設計における見えない部分での検討は重要だ。
掛川教会の完成は、9月末。
今は、必死になって最後仕上工事を頑張っている。
by atelieryou | 2013-09-12 15:03 | 木の家

大工さんの技術

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掛川教会の現場監理

礼拝堂のデザインの要である、ゴシック風尖頭アーチ窓の木の加工が気になり、大工棟梁の作業所を訪ねた。


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木の加工を見た瞬間、私の想像をはるかに上回る、立派で素敵な木の加工ができていた。


アーチの微調整の精度は、正確であり、かつ綺麗で、日本の大工技術の高さを改めて考えさせられた。


人の手による経験と知恵、そして技術。


あらゆる面で、美しい。


残していきたい日本の技術である。
by atelieryou | 2013-07-18 00:22 | 木の家

家具の力

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打ち合わせを兼ねて、久しぶりに箱根・太陽山荘を訪ねた。

「アド街ック天国」で、太陽山荘が取り上げられ、昨年12月にテレビで放映されたそうだ。

本当に安い価格で、箱根・強羅の風情ある空間を宿泊できる。
かつ温泉が源泉かけ流しの大涌谷温泉で、やさしいお湯である。

私がいつも感心するのは、改装前から、隅から隅まで掃除が行き届き、気持ちがよい。
オーナーの中山さんは、当初から古くても不潔が感じがしないようにと話しているがが、それは日本の美しい文化でもある気がする。

古くからあるレトロな応接間に、奈良県在住の家具職人の家具が入っていた。
部屋空間と家具が、お互いを引き立てていた。
古い窓もさらに輝き、木枠が浮き出て見えた。

これから箱根は新緑の季節。
足を運んでほしい。
国民宿舎 箱根 太陽山荘

アトリエ結 より
by atelieryou | 2013-03-23 23:10 | 木の家

富士岩本の家の仮引渡し

d0067498_1141089.jpgお正月を前にして、今日は富士の岩本の家の仮引渡しを行った。

外構は来年の工事となる。

庭はご両親がつくる茶畑と季節の野菜畑。
畑の緑と木製建具の木枠、砂漆喰の壁がお互いを引き立てている。
小学一年生の長男さんもよく農作業を手伝っている。
小さい頃から、土に触れ、働くことを知ることは、彼にとって貴重な財産となるだろう。

子供達3人が皆、元気なので、新しい家の傷が心配だが、小さい時から本物の自然素材の中で育つことは大人になった時に何かが違うと思う。

夕方、食堂のテーブルが搬入された。
子供が小さいので、テーブルの下にビニールを敷くかと質問され、工事も私も、ビニールを敷くのは勿体ないと答えた。

d0067498_124516.jpg無垢の木の足触り、手触りを感じてほしい。何とも言えぬ気持ち良さがあるからだ。

小さな傷もシミも味わいになるし、実は、私は少し「ワイルドな感じ」が好きである。

実は私はよく落ち込むが、それでも木の空間にいると、「こんなこと、大したことではない!!」と、自然に自分を鼓舞できるからだ。

木には、不思議なチカラがある。
by atelieryou | 2012-12-30 01:41 | 木の家

沼津千本港町の家・祝・上棟

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 今日は、沼津千本港町の家の上棟が行われた。
木造は、上棟時のスケルトンの構造むき出しの状態が美しい。


 この家の総二階で単純でありながらも、空間も構造も複雑に絡み合っている。

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木材を、大工が手加工し、組み込まれた木組は、単に金物で止めただけとは違い、木の摩擦抵抗でしっかりと固まっていく。

 もちろん職人の技術だけではなく、構造計算、現在の基準、様々な課題、問題を相互的に考えてつくり上げている。

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 3.11の東日本大震災より約一年。
大津波により、木造の家が流されていく映像を誰もが覚えているだろう。

誰もが海辺には木造の家は建てなくないと思ったかもしれない。
しかし冷静に考えていくと、住宅レベルではRC造でも決して安全でもない。

 津波災害時には、高い安全な場所に逃げることが最優先される。

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 私もこの一年、建築士として、かつ海辺の町に暮らす住民として、考えに考え抜いたが、これからも勇気を持って、真摯に木造住宅をつくっていきたい。

何よりも施主の想いと勇気に答えることができるように、よい家につくっていこうと思う。
by atelieryou | 2012-02-28 01:13 | 木の家

静岡・沼津で木造住宅を中心に設計監理しています。


by atelieryou
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