長崎くんち

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日本漆喰協会の作品賞の受賞式が、10月6日に長崎の諫早で行われた。
その足で長崎に泊まり、7日からはじめる「長崎くんち」を見ることができた。前の日に、地元の人達から「会場では人が多いので、あまり見ることができないよ」と言われていた。街のあちらこちらから、祭りの掛け声は聞こえた来たが、正直、あまり期待しないで、自分の興味がある場所やお店などを廻ろうと街を歩いた。
6日の夜に、稲佐山の夜景を見るために、ホテルから、無料送迎バス乗り場に向かう途中、その日は閉店しようとしていたお店がおしゃれで、「明日、覗いてみよう」と思い、7日に訪ねた。
想像していた通りの素敵なお店で、長崎の歴史をモチーフにしたオリジナル雑貨の店「たてまつる」だった。
店のオーナーが「今から東古川町の川船が来て、店の前で披露してくれますから、ご一緒にどうぞ」とやさしく声を掛けてくれた。思いがけないお誘いがうれしく、お店で川船が来るのを待った。
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くんちの船が来る前に、町内に住む若い女性が、次の順番を知らせて廻る。話を聞いてみたら、彼女達は大学生で、「7年後に町に廻って来る頃には、このような参加できないから」と言っていた。朝5時起きで、一日中、3日間、長崎中を練り歩くそうだ。ほんの数時間歩いただけでもかなり疲れる。しかし彼女達の誇らしげで、うれしそうな顔は、この町の未来を映しているようにも思えた。
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目の前で聞く、東古川町の川船くんちの掛け声は、怖い程の勢いがあった。
長崎の町で出会った人達は、皆、親切で、それが単に営業的とも思えなく、清々しさを持っていた。
くんちを見ても解るように、長崎は、「日本・和+中国・唐+西洋・洋」が融合された、独自の文化がある。それは真似だけでもない。きっと受け入れる器があり、その中で自分たちの地域の色が確立していったのだろう。
外の者に対しても、なんとも言えない心地よさを与えてくれる長崎の人達は、きっと長い歴史の中で、様々な文化を受けいれきた風土から生まれた人柄なのかもしれない。
それにしても、猫が多い街だった。
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同じ長崎でも各地域ごとに特色が違い、それぞれの違う船や見せ方をしている。
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建築の話
d0067498_121235100.jpg 受賞式の講演で、九州大学大学院教授・藤原恵洋先生が長崎の土壁について話してくれた。
「アマカワ」は、玄武岩を赤土・石灰・のり・すさでつなぎ合わせた泥壁で、その地域の材料を上手く寄せ集めたつくられた職人技術であるという。
東日本大震災を通して考えたことは、「もっと強いもの」という技術では、自然はまたもっと大きな災害をその地域にもたらす。必要なのは、一旦は崩れたとしても、その地域で、修復している技術や文化を持つかであるという。
「ブリコラージュ」器用仕事。
始めは解りにくかったが、ゆっくりと考えてみると、それは地域の文化、個々の技術と伝承で「人を育てる」「技術を伝える」ということなのだと解った。私も仕事を通して社会を考える時、いつもそこに行き着く。
by atelieryou | 2011-10-09 12:39 | 地域

静岡・沼津で木造住宅を中心に設計監理しています。


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